扇風機の向きが原因かも!?寝ている間に熱中症・その理由とは

連日、猛烈な暑さが続いていますね。どれくらい異常かというと、気象庁が災害と認識するぐらいのレベルになっています。

【2018年7月現在・40℃を超えた都市】
・埼玉県熊谷市  41.1℃
・東京都青梅市  40.8℃
・岐阜県多治見市 40.7℃
・岐阜県多治見市 40.7℃
・岐阜県美濃市  40.6℃

東京都内で40℃を超えたのは、観測史上初のことだそうです。

そして、日中に高まった気温がなかなか下がらない熱帯夜も連日続いています。

熱帯夜とは、最低気温が25℃を下回らない夜のことで、寝苦しさはもとより熱中症のリスクがともないます。

そんな夜には扇風機とエアコンが大活躍!

扇風機をつけたまま寝るのが、日常になっている人も多いと思います。

ですが、扇風機が原因で寝ている間に熱中症になってしまうリスク、さらには脳梗塞や心筋梗塞になってしまう可能性があるのはご存知でしょうか。

扇風機が原因?寝ている間に熱中症なってしまう理由とは

涼しさを提供してくれる扇風機が、なぜ熱中症の原因になってしまうのでしょうか?

その理由は、体に扇風機の風が直接当たることによって体の熱が放出されますが、その際に体の水分も一緒に放出されてしまうからです。

体が汗をかくのは、体温を一定に保つための防衛機能です。

一晩中扇風機の風が体に当たっていると涼しくは感じますが、一方で熱の放出とともに体内の水分も一緒にどんどん放出されてしまい、結果、寝ている間に脱水症状になってしまうリスクが高まってしまうんですね。

体の水分が足りなくなっても、寝ている時には喉の渇きを覚えることも少ないですから、水分補給もままなりません。

エアコンをつけたまま寝てしまうと、翌日ダルさが残ったり、疲れが取れた気がしない。

そんな理由もあって、寝る時は扇風機という人も多いと思いますが、寝ている間に脱水症状からの熱中症には要注意なんです。

その様な状況下では、人によっては30分から1時間程度で、脱水傾向になってしまうこともあるそうです。

熱中症の症状とは

熱中症は、脱水症状により汗をかけなくなって、熱を体外に放出できないことによって起こる様々症状の総称です。

  1. めまい・顔のほてり
  2. 筋肉痛・筋肉のけいれん
  3. だるさ・吐き気
  4. 汗が吹き出る、もしくは出ない
  5. 体内に熱を感じる・皮膚の紅潮化
  6. 呼吸困難・精神の錯乱

体の水分が奪われた場合、

1%で喉の渇きを覚えたり、多量の発汗
2%でめまい、吐き気、ぼんやりする、食欲減退、、尿量減少、血液濃度上昇
3%を超えると、汗が出なくなる
6%で手足のふるえ、ふらつき、頭痛、体温上昇、脈拍・呼吸の上昇
8%を超えると生命の危険

の症状が現れるそうです。

寝ている間に熱中症になってしまった場合、知らない間に生命の危険にさらされてしまうことにもなりかねませんので注意が必要です。

また、黄色くマーキングした部分、血液の濃度が高くなると血がドロドロとなって血流が悪くなり血栓によって、脳梗塞や心筋梗塞を併発してしまう可能性があります。

もし、手足のしびれ、指先が冷たくなるなどの症状があったら、血流が著しく悪くなっている可能性があります。

高齢の方ほど、影響を受けやすいと言えますので、周囲の気遣いも含めて意識しておきたい点ですね。

熱中症は屋内(自宅)でなる割合の方が多い?

熱中症は外でなるもの思いがちですが実は屋内、しかも自宅でかかってしまう人が割合として多いんです。

エアコンが苦手な高齢者の方が、自分でも気が付かないうちに脱水症状に陥って、熱中症になってしまったというケースも多いそうです。

【熱中症で救急搬送された人の割合】
自宅  37%
野外  14%
道路  13%
仕事場 10%
屋内  8%
その他

消防庁の発表によると、熱中症による救急搬送人員数は平成30年7月23日~7月29日で13,721人。

昨年、平成29年7月23日~7月29日の5,390人と比較して、約3倍もの搬送数になっています。

公的機関(気象庁)が災害レベルと認識する程の異常気象ですので、屋内では無理をせずにエアコンを使用するようにしてください。

寝ている間の熱中症を予防するには

寝ている間の熱中症を予防するには

  • 扇風機の風を直接体に当てない
  • エアコンの風を直接体に当てない
  • 扇風機やエアコンのタイマーを使う
  • 寝る前に十分な水分を補給する
  • 我慢せずにエアコンを使う
  • 涼しく寝れる睡眠環境を整える
  • 日頃の睡眠をしっかりとる
  • バランスの良い食事を心掛ける
  • 寝る前に多量のアルコールを摂取しない

寝ている間の熱中症を予防するには、水の補給と脱水症状にならないことを心掛けることが重要です。

繰り返しになりますが、熱中症は体の水分不足により汗をかけない状態から、体温の調整がままならず様々な症状が現れることの総称です。

現在では、冷感敷きパッドや枕など色々な快適睡眠グッズが販売されていますので、工夫次第では扇風機だけでも乗り切れるかもしれません。

ですが、今年の暑さは本当に異常と言えるレベルですし、今後毎年この暑さに襲われる可能性すら指摘されています。

エアコンと扇風機を上手く利用しながら、熱中症予防に努めたいものですね。

MEMO

わたしも寝付きが悪い時によくやってしまうんですが、寝る前に多量のアルコール摂取も脱水症状の原因になります。アルコールには利尿作用があるのと、代謝するために多量の体内の水分が使われてまうからです。

アルコールを飲んで寝た翌日の朝に、喉の渇きを覚えるのはそのためなんですね。ですので、寝付きが悪いからといってアルコールに頼るのも、ほどほどにしなければならないとわたし自身反省した次第です。

まとめ

寝ている間の扇風機が原因で熱中症とは、なかなか想像がつきませんよね。

若いうちは体力もありますし、脱水症状を感じることが少ないかもしれませんが、体力のないお子さんや高齢者の方は寝ている間に熱中症になってしまう危険があります。

重症の場合には、生死にかかわる症状もあるだけに、わたしは大丈夫!なんて思わずに注意したいと思います。

今年は本当に暑いです。

この熱波は日本だけではなく、世界的に観測されているそうですね。

温暖化の影響なのかは計り知れませんが、状況を考えると来年、再来年と猛暑が続くことになるんでしょうか。