オリンピック開催まで、あと2ヶ月をきりました!
日本国内でも続々と、オリンピック代表選手が決定し盛り上がりを見せていますね。
世界中の人がとても楽しみにしているスポーツの祭典ですが、どうも開催国のブラジルが不安定な状態です。
治安の問題もそうですが、昨年からこちらも問題とされていたセーリング競技の開催場所、グアナバラ湾の水質が已然として改善されていない様子。
本来であれば開催国の威信にかけて改善しなければなりません。
ですが、当初からリオ五輪開催までの改善はほぼ不可能と言われていました。
なんかこのまま、状況の改善はないもまま「OK OK ダイジョウブ」と平然と競技開催になってしまう可能性が高くなってきましたね。
グアナバラ湾ってどこ?
グアナバラ湾はリオデジャネイロの北部に広がる、東西南北に約30km四方の広大な湾の名称です。リオデジャネイロを含め、湾を囲むように大きな湾港都市が広がっています。
大都市、リオデジャネイロやニテロイ周辺には貿易港、造船所、空港など整備され産業発展の要となっています。
地図の見て分かる通り、湾の入り口は一番狭いところで約1.5km程しかありません。
湾と言っても、海との入り口極端に狭く海水の循環は無くはないものの、比較的少ないんじゃないかと思われます。
セーリング競技って?
セーリング競技とは帆に風を受けて走る小型(1~2人)のヨットで早さを競う競技です。
オリンピックでは
・470級
・49er級
・ウインドサーフィン・RS:X級
・レーザーラジアル級
の4種目それぞれに競技が設定されています。
欧米ではヨットと言えば、優雅で豪華なクルーザーをイメージするそうですが、日本では小舟のイメージの方が定着しているんじゃないでしょうか。
セーリング競技のヨットは小型とは言え、操縦のため身を海面に乗り出して水飛沫をもろに受けますから水質が劣悪な場合、口から菌が体内に入って体調崩すという事態にもなりかねません。
グアナバラ湾が地元で「巨大なイレ」と呼ばれる理由
地図を見みると、湾の北部には自然が残されており河川から水の流入もありそうです。
ですが、湾の約2/3程度は都市部に隣接しており、その都市部を流れる河川に捨てられるゴミの流入や、都市部の工業地帯からの排水も十分にろ過処理をされずに海に多量に流れ込んでいるのが水質悪化の原因とされています。
また、生活排水の処理も日本のように100%に至っておらず、要は垂れ流し状態。リオデジャネイロだけでも人口が650万人近く、周辺の都市を合わせれば1000万人を超えます。
その生活排水が十分に処理されず毎日湾に多量に流れ込んでいる訳ですから、いくらゴミ掃除をしたところで水質改善にはならない、という問題を抱えています。
湾岸には大量のゴミが打ち寄せ、魚の死骸はもちろんのこと、犬、猫、テレビ、ソファー、とグアナバラ湾がゴミ処理場と化していることから地元では「巨大なトイレ」と呼ばれているそうです。
Lixo ainda prejudica paisagem da Baía de Guanabara https://t.co/jpuxb5Nnk5 pic.twitter.com/tmvUnYXOFp
— Guilherme Matos (@guiba_RJ) 2016年5月19日
Milhares de peixes aparecem mortos na Baía de Guanabara https://t.co/47uyGeAfp0 pic.twitter.com/LsA9E8lOWa
— Lovella Sorgi (@Lovella_Sorgi) 2016年5月15日
セーリング競技開催に問題はないのか?
オリンピックは全世界に向けて放送される訳ですから、セーリングコース周辺は徹底的にゴミを回収し流入しないよう施策されるものと思われます。
テレビで見ている分には一見「お?ゴミが多いって聞いてたけど無いじゃん?」という感覚になりそうですが、広大な湾の、しかも劣悪な水質をそう簡単に改善できるものではありません。
水中には雑菌がうじゃうじゃ繁殖。。。
練習では実際に体調を崩した選手も居るようなので、オリンピック本番も心配ですね。
問題おおありです。
オリンピックがもうすぐそこ!目前にせまったブラジルですが、本当に大丈夫か!?と言いたくなるような状況が続いています。
このまま、ラテンのノリで突っ走るしかないんでしょうね。。。
ですが、今大会でオリンピックを引退する選手もいるかもしれません。
せめて、選手が全力で戦える環境だけは整えてもらって、南米初の記念すべき大会にしてもらいたいものです。