リオ五輪まであと2日!!もう待ったなしの状態。
なんだか、ここまで不安な気持ちにさせるオリンピックは初めてです。
メディアの現地リポートでも、市民のデモや多発する犯罪についての連日報道。
お祭り好きのブラジルですが、この土壇場になっても国際的な祭典のオリンピックがリオ市民に歓迎されていないという異常事態。
先日、現職大統領率いる政党の汚職に関連したデモが行われ、警官隊と衝突という報道がありました。
一部メディアが伝えるところでは、オリンピック開会式当日に大規模デモが行われるという話もある様です。
オリンピックが市民に歓迎されないのはなぜ!?
この一番の原因は、
・貿易相手だった中国経済の減速
・原油安で石油関連産業の低迷
が影響して、ブラジルの経済が一気に冷え込んでしまったことに原因があります。
一時期は経済用語でBRICsと、経済に活気のある国としてもてはやされましたが、現在はその面影すらありません。
公務員の給与ですら未払いとなっている経済状況で、リオ五輪開催のために大量の税金が消費されているという現状に、市民の怒りが爆発している訳ですね。
いままで、オリンピックが開催されてきた都市、国は国際的に見て先進国、もしくは先進国の仲間入りが出来る経済力を持った国でいずれも開催されています。
ブラジルがオリンピックの開催国になるということは、先進国の仲間入りをしたという絶好のアピールの場なんですが、現在はそんな状況にありません。
これまでの状況を見ると、逆にブラジル経済の低迷を世界に露呈する祭典となってしまっているような気がします。
「地獄へようこそ」の報道でもご存知の通り、警察官への給与未払いによるストライキで治安が悪化。市民の約半数が開会式を目前にしても、オリンピックを歓迎していないというアンケート結果もあるそうです。
リオ市は財政難で非常事態宣言を出して、国からの支援でリオ五輪前の急場をしのいでいるといった状況。
開催地に立候補した6年前とはありまりにも違う経済状況で、ブラジルにとってリオ五輪の開催は結果的に負の遺産となってしまいそうです。
厳重警備で笑顔のない聖火リレー
聖火リレー中に走者が何度も妨害にあっており、挙げ句の果てには聖火がデモ隊に消されるというニュースもありました。
それも一度や二度ではなく、聖火が完全にデモ隊の標的となってしまっています。
ゴミは投げられるは、投石されるわでいつものオリンピックで見ている聖火リレーの光景とはあまりにも違いすぎて驚きを隠せません。
Watch protests mar Olympic torch relay in Rio de Janeiro #Rio2016https://t.co/CtCU5Wh0Ob
— Press Association (@PA) 2016年8月4日
競技場に近づくほど聖火ランナーへの警護が厳重になっており、ランナーからも笑顔が消えるほどの緊張感。
オリンピックは世界の平和を願う祭典でもあり、聖火はそのシンボルでもあるのですが、それが標的となってしまうなんて残念でなりません。
ですが、リオ市民はそれ程の苦境にあるということを物語っており、リオ五輪がいかに厳しい状況の中で運営されているかが映像から感じ取れます。
高まるテロへの不安
リオ五輪開会式当日に大規模なデモが行われるという報道もあります。
それにも増して注意しなければいけないのはテロの発生です。
こちらも以前の報道で、リオ五輪中にテロの計画をしていた10人が拘束されるというニュースがありましたが、デモの混乱に紛れてという可能性も考えられます。
各国の代表選手、観客が集まるオリンピックで敵対国を標的とした予測のつかないテロの危険が無いとは言い切れません。
多くの観客が集まる場所でのテロは本当に恐ろしい。幸い、軍隊の投入もあって一時的にリオ市の治安は若干回復したと言われていますので、警備対策は十二分に行われているものと信じたいところです。
まぁ、競技会場の周辺を装甲車が走り回っているというのも異様な光景ですが、安全にはかえられません。
Rio Olympics about to start with a private security firm hired just weeks before https://t.co/dLudlFLa8U
— Elizabeth Joh (@elizabeth_joh) 2016年7月24日
リオ五輪は無事開催できるのか?
現在の状況だと競技場の建設遅延なども解消され、なんとか開催には問題は無いようです。
ですが、ここまでトラブル続だと開催期間中にも何かあるのでは?と心配になってしまいますね。
今回、日本の選手団は現地に家族を呼ばないように、と現地治安に関して注意喚起がありました。おそらく他国も同じような喚起をしているものと思われます。
選手、家族にとっては少し寂しい大会となってしまいますが、逆に家族が心配で競技に集中できないという状況も考えられますから、選手にとってはその方が良いのかもしれません。
そして、最も心配されるのは一般の旅行者。
選手、大会関係者はある程度の警備が期待できますが、旅行者は警護が期待できません。
市街地では既に旅行者への強盗被害が多発しているようですから、それが一番の気がかりです。本当に何もなく、無事に終わって欲しいと願わずにはいられません。
サッカー大国、スポーツ大国としての印象が強いブラジルですが、スポーツの祭典を前に色々な問題が露呈してしまい、国としてのイメージがかなりダウン気味です。
サッカーワールドカップの時は何の問題も無かった様に記憶していますが、今回の五輪はどうも異様な感じがします。
選手はオリンピックでメダルを取ることに全てをかけてハードな練習を耐えてきた訳ですから、なんとか選手が競技に集中出来る環境だけは最優先でお願いしたいものです。
しかしほんと、不安ですね。。。大丈夫なんでしょうか。。。