関東で記録的な豪雨・帯状の強烈な雨雲？鬼怒川の堤防決壊で懸命な救助活動

昨晩、関東では記録的な豪雨を記録しました。
茨城県では堤防が決壊。現在、自衛隊による懸命な救助活動が引き続き行われています。

茨城県　常総市で鬼怒川が決壊

鬼怒川の決壊の現場では、濁流が押し寄せ住宅が倒壊寸前の被害。
NHKではヘリを飛ばして、現地の状況をリアルタイムで報道しました。

倒壊寸前の家から、自衛隊のヘリによる懸命の救助活動が開始されました。
堤防が決壊した地点に一番近いと思われる住宅には３～４名の住人の方。

また周りの家にも住人の方がバルコニーに数人、屋根に２人、電柱の摑まって孤立している男性が１人映し出されていました。
https://twitter.com/nikkan_jijinews/status/641882061771526144
まず決壊地点に一番近い住宅から、救助活動を開始。
一人ずつ自衛隊員の方が抱きかかえながら、ヘリコプターに引き上げていきました。
30～40分の救助作業の後、この住宅の方全員の救助に成功した模様。

【大雨の特設サイト開設中】栃木県と茨城県では記録的な大雨となっています。茨城県常総市では鬼怒川の堤防が決壊しました。被害や避難に関する情報など、最新のニュースをまとめています。http://t.co/1lvH8ribcJ pic.twitter.com/sJ9X9mYb5U

— NHKニュース (@nhk_news) September 10, 2015

直後、住宅が倒壊して家がまるごと流され映像から消えていました。

次に救助のされたのは、電柱の摑まって孤立している男性。
男性の周りには濁流が押し寄せ、逃げるスペースもなく立っているのがやっとの状況。

【よかった】「電柱のおじさん」を自衛隊が救出茨城・常総市http://t.co/WAKVZtiG1B

住宅地に濁流が押し寄せる中、男性は電柱にしがみついて救助を待っていました。 pic.twitter.com/pPX58nty4q

— ライブドアニュース (@livedoornews) September 10, 2015

電柱に走る電線が複数あり、ヘリで近づくには困難な状況にも関わらず命懸けの救助活動により無事引き上げに成功。

この後も自衛隊の的確な判断によって、周辺に取り残されていた住人の方を次々と救助。

救助中には堤防の縁にあり、１階には濁流が押し寄せる住宅にも取り残された人が居ないか確認。命懸けです。

ヘリ一機で十数名の方の救助が行われました。

複数の方が救助を求める中、的確な判断で救助の優先順位を決め、実行した自衛隊の活躍には本当に驚きでした。

現在、被害の範囲が広すぎて全容がつかめていないようですが、自衛隊によるヘリでの救出が引き続き行われているようです。

50年に一度の記録的豪雨

川が決壊するほどの記録的な豪雨はなぜ！？
先日の台風18号から変わった温帯低気圧の影響により関東に帯状の強烈な雨雲が発生しました。

危険な雨雲のラインが停滞→ http://t.co/fI1ZFn1dUU 今後、少しずつ東へ動き、茨城・千葉でも大雨に。再び西に広がることもあり、やんだ所も油断できません。無理な通勤・通学をしなくていいよう、管理者は適切な指示を。 pic.twitter.com/McGkSA8vzS

— 増田雅昭 (@MasudaMasaaki) September 9, 2015

【雨は「夜にかけて」続く見通し】
南北に延びた雨雲が栃木県に記録的な雨をもたらしています。
このあともきょうの昼、そして夜にかけても１時間に５０ミリ以上の非常に激しい雨が降るおそれがあるのです。 pic.twitter.com/N6fO5PVn2D

— ＮＨＫ生活・防災 (@nhk_seikatsu) September 9, 2015

この帯状の雨雲は千葉県から北上する形で進路をとり、同じ地域で断続的に強烈な雨を降らせました。

堤防が決壊した鬼怒川の上流の栃木県でも雨量が降り始めから400ミリを超えるなど、50年に一度の記録的な大雨を観測。

結果、川の増水により下流の茨城県　常総市で堤防が決壊したという状況が考えられます。

今回氾濫した鬼怒川に近接して平行に流れる「小貝川」は昭和56年、昭和61年、平成14年にも洪水をおこしており、比較的水害の多い地域ということがわかります。