10月に入ってから全国各地でノロウィルスも含めた感染症胃腸炎が流行していますね。
ノロウィルスは年中、自然界に存在している訳ですが冬になると特に猛威を振るいます。
冬の乾燥によってウィルスがより飛散しやすくなるのと、12月から1月にかけてはクリスマスや忘年会、お正月や新年会と行事の多い季節。
何かと外出が増えてノロウィルスと接触する機会が多くなってしまうというのも、原因の一つと考えられます。
乳幼児や高齢者が感染した場合、その激しい嘔吐や下痢の症状から死亡のリスクも考えられる感染症。もし、突然激しい嘔吐や下痢の症状があったらノロウィルス感染を疑ったほうが良いかもしれません。
ノロウィルスって?
激しい嘔吐や下痢をともなう食中毒の原因は
・食品に付着した雑菌が増殖して体内に取り込まれ悪さをするもの
・ノロウィルスが体内に取り込まれ増殖して悪さをするもの
が考えられます。
雑菌が原因の食中毒は主に夏時期にかけてが多く、これからの時期、12月から1月にかけての食中毒はノロウィルスが9割を占めると言われています。
ノロウィルスの大きさは微細な雑菌と較べても更に極微細な50万~100万分の1mm。
そのため、空気の乾燥する冬はより大気中に飛散しやすく感染しやすい環境と言えます。
また爪の間や指紋の間などに付着して、口から体内に取り込んでしまいやすいのとアルコール消毒への耐性が強いことも感染しやすい原因となっています。
数十個のウィルスが体内に入っただけで発症することもあるほど感染性が強いのも特徴で、一度腸内に入ったノロウィルスは想像を絶する勢いで爆発的に増殖。
一気に数億個単位まで膨れ上がり、嘔吐や下痢といった食中毒の症状を引き起こします。
顔や口の周りを手で触るクセのある人は要注意です。
ウィルス性の病気は、なぜ冬に流行するのか?
インフルエンザもしかり、冬になるとなぜウィルス性の病気が流行するんでしょうか?
ウィルスは季節に関係なく存在していますし、一年中感染の可能性はあるんです。
ですが、冬になると極端に感染者数が増える傾向にあります。
その原因は冬の乾燥によって、人体の防御機能が低下してしまうからなんですね。
人の喉や鼻の奥には粘膜があって、その粘膜で外敵の侵入を防いでいる訳ですが、冬の乾燥によってその粘膜の機能が低下してしまうことも原因として考えられています。
また、冬の乾燥はウィルスをより飛散させやすく、感染した人のウィルスを含んだ咳やくしゃみによって、より広い範囲に拡散してしまいます。
潜伏期間と症状は?
ノロウィルスに感染した場合、腸内に入ったウィルスは爆発的に増殖し、その後通常は1日~2日程度で症状が現れます。
・吐き気
・嘔吐
・腹痛
・下痢
・脱水症状
・37℃~38℃の発熱
人によっては吐き気をともなわない下痢だけの場合もあり、嘔吐と下痢がセットとは限りません。大人や子供といった年齢でも症状の重さが変わってくることもありますので、油断は禁物です。
食中毒の症状と合わせて急性胃腸炎を引き起こす場合もありますが、これはウィルスが消化器官の細胞に取り付いて炎症を起こすためです。食中毒と胃腸炎のダブルパンチなんて相当体力を削られて、その辛さは想像を絶しますね。
発症から回復までは約1週間から2週間程度掛かり、腸内のノロウィルスを全て排出するまで辛抱することに。
回復までの期間はノロウィルスを保持しているということになりますので、家族がいる場合には二次感染する可能性も高くなりますので、細心の注意を払いたいところです。
ノロウィルスの感染ルートは?
ノロウィルスの大きさは50万~100万分の1mmと極微細。
人の手を介してあらゆる場所に付着している可能性があります。
・感染者の嘔吐物・排泄物
・感染者と接触による飛沫感染(咳、くしゃみ、会話など)
・加熱不十分な魚介類 ※ノロウィルスは熱への耐性が高い
特に感染した人の嘔吐物や排泄物には多量のノロウィルスが含まれています。
極微細なウィルスはティッシュをいくら重ねても通り抜けてしまいますので、ビニール手袋をするなどしっかりと二次感染対策をした上で処理することを心がけたいところです。
・公共のトイレ(ドアノブ、便座、便器、排水ノブ、手洗いの蛇口)
・電車やバスの吊革、手摺
など不特定多数の人が触る場所
この様に日常のあらゆる場面に感染の危険が潜んでいる、と言ってもよいでしょう。
よくおもいきり咳やくしゃみをしている人をよく見かけますが、病気ではないとしても結構白い目で見られているはずです。マスクをするとか、ハンカチをあてるなどエチケットは意識したいところです。
感染した場合、会社や学校はどうする?
もしノロウィルスに感染してしまったら、会社や学校はどうしたらよいのでしょうか?
インフルエンザの場合には、国が定めた学校保健安全法で出席停止扱いとなって学校を休んでも欠席の扱いにはなりません。
ですが、ノロウィルスの場合にはまだ学校保健安全法で定められた基準がないので、今のところ学校に確認をとる、もしくは親の判断で休ませるといった対応になります。
ノロウィルスは二次感染が危惧される病気です。多くの子供たちが集まる学校はその危険性がかなり高くなりますので、お医者さんに行った上で2~3日は自宅で様子を見たほうが安全ではないでしょうか。
会社の場合は社内規定に準じてという判断になりますが、他人に移してしまっては一大事です。
有給休暇制度を利用して、こちらもお医者さんに行った上で2日~3日程度自宅で様子を見るほうがよいでしょう。
有給を旅行で全部使っちゃって休めな~い!テヘッ なんてことが無いようにしたいものですね。
ノロウィルスに感染してしまったら、自身はとにかくウィルスを体外に排泄するしか回復への道はありません。ですが、その過程で他人への二次感染には最も配慮しなければならい点だと思います。
新型ノロウィルスとは?
昨年、2015年に新型ノロウィルスが中国南部で初めて検出され話題となりました。
人間に感染するノロウィルスの遺伝子型は約30種類が確認されています。
今まで主に流行していた従来型と呼ばれるノロウィルスの遺伝子型は「GII・4」という型。新型ノロウィルスは「GII・17」という遺伝子型になります。
日本国内では川崎市で2015年6月までに、この新型ノロウィルスに感染した患者が36人確認されています。
従来型は同時期までに17人となっており、従来型を上回るその感染力に国内、世界の保健機関で注意が喚起されました。※埼玉・栃木・長野・三重でも新型が確認されています。
病原性はこれまで流行していたGII・4型とさほど変わらないということですが、新型のため免疫力(抵抗力)を持つ人が少ないという点が危惧された理由です。
幸いにも、昨年はそれほど感染の拡大には至りませんでしたが、今年の流行はこれからとなりますので新型の感染が拡大する可能性も拭いきれない状況です。
有効な予防対策は?
ノロウィルスはワクチンが開発中、有効な薬も開発段階です。
一度感染してしまったらウィルスを自力で体外に排出する様に努力するしかありません。
※併発する症状(熱や胃腸炎)に対しては薬が有効ですので、迷わずお医者さんに!
感染しないのが一番ですが、日常生活で人と接しない、外出しないという訳にもいきません。人の咳やくしゃみ、公共のトイレといったあらゆる日常に感染の危険が潜んでいます。
そこで、一番の予防策は?というと「手をこまめに、よく洗って清潔に保つこと!」これが一番の予防策です。
人は手で顔を触る回数が1時間の平均にして3~4回と言われています。
多い人になればクセで10~20回と触るひともいるんじゃないでしょうか?
わたしも顔を触るのクセがあるので、意識しないまま1時間に20回以上は触っていると思います。。。
手は色々なものを触るので、実は雑菌が多く付着しています。
顔に触れば触るほど口や鼻に雑菌やウィルスを運び、感染のリスクが高まります。
ですので一番の感染経路である、手を綺麗に保つというのが最も有効な予防対策ではないでしょうか。
ノロウィルス対策にオススメ!
アマゾンでベストセラを獲得している商品です。
アルコールでは分解できないノロウィルスにもしっかり効果があるそうです。
食品にも使えるので、日常的な対策にも欠かせません。
こういった商品は個人だけでなく、飲食店などの店舗でも使用されているそうです。
飲食店は万が一にも食中毒を出してしまったら営業停止になってしまいますからね。
まとめ
ノロウィルの症状の辛さは、感染したひとでないとなかなか理解出来ません。
わたしも一度経験していますが、気を抜いたら出ちゃいますよ。
というか知らない間にでちゃってます。
というぐらい激しい下痢でトイレの前から離れられませんでした。
嘔吐の症状がなかったので、まだマシな方だと思いますが下痢だけでもかなり体力を奪われてほんとうに体がダルかったです。
日常生活をしている中で、どこでウィルスが手に付着してしまうかは判断できません。自己防衛のためにはこまめに、入念に手洗いをしてノロウィルスを体内に侵入させないというのが大事です。
これからの時期、意識しておいて絶対に損はないんじゃないかと思います!